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人生を逆転する服がない
![]() | 人生を逆転する名言集 (2009/10/05) 福本伸行著・橋富 政彦・監修 商品詳細を見る |
蓬さんから借りて読みました。
名言集と銘打っているだけあって
名言が「覚醒」「咆哮」「迷妄」「極意」「不屈」「矜持」「直言」に種類分けされているのですが、前の4つの章はこの世の不条理や見たくない部分を断言した言葉が多く、そこで読者を多かれ少なかれヘコませ、しかし後半2つの章は章の題名通りに「救い」がある言葉が多々あり、読者の感慨も大きくなるわけです。まあ、
ここぞという時・・・
そんな急所・・・
悪魔はみな優しいのだっ・・・!
何故それに気がつかない・・・? 名言No.10より
なんて言葉もありますが。しかし「不条理」と「救い」の名言は正反対のことを言いながら、その実どこかで繋がっているものなのです。真理というものの見方が違うだけ。どちらを心に留めるかは自分次第。
未来は僕らの手の中に。
さて、私が気に入った名言を3つほど。
FUCK YOU
ぶち殺すぞ ゴミめら・・・!
おまえたちは皆 大きく見誤っている
この世の実体が見えていない
まるで3歳か4歳の幼児のように
この世を自分中心
求めれば周りが右往左往して
世話を焼いてくれる
そんなふうにまだ考えてやがるんだ
臆面もなく・・・!
甘えを捨てろ 名言No.1より
蓬さんからカイジを借りて読んだときに最初に度肝を抜かれた言葉。利根川さんは良キャラでしたが、焼き土下座から姿を見てません・・・。
よく思うんだが・・・麻雀というゲームはずいぶん人生に似ているなと
一局のことを考えてもいい
配牌から理牌 これが・・・たぶんガキの頃
中学に入る頃 理牌がおわる
自分の身の程や世の中が大分見えてくる
自分の手と他人の手 そしてその差にしばし茫然とする
世の中は決して公平なんかじゃない
生まれながらにして財産(ドラ)を持ってる奴や
一点伸ばしていけば 才能がありそうな奴や
手が早いだけで軽い奴 とんでもない奴
まあ たいてうんざりする
なんて平凡な手かとがっかりする しかし
どんなにうんざりしようと 時は流れ 人生は始まっちまう
何かを得 何かを切ることで人生は進んでいく
でも平凡な配牌だからといって
なにも人生すべてが平凡でおわるとは限らない 名言No.79より
配られたカードでやるしかないのさ、みたいな名言ですが、こちらの方が分かり易い。ただツモるにも、それなりの努力が必要なのが人生だったり?
私が結婚する人は お金とか地位とかはなくていいから・・・
その なんていえばいいかな・・・
そう たとえば なにかの都合で
夜の街を一晩中歩かなきゃいけないとするでしょ
そんな時・・・ 一晩中 一緒に歩いて楽しい人・・・
実は高校の時 そういうことがあったの・・・
好きな人がいて どうしてそうなったか理由は忘れたけど・・・
一晩中 この浜や町を歩いたわ
お金もないから自動販売機のコーラやジュースを飲むくらいで・・・
どうしてあんなに楽しかったんだろ・・・?
一種の錯覚かな?魔法なのかもしれない
でもその魔法が生涯解けなければ幸せだわ 名言No.89より
まさかの色恋沙汰。しかもいい言葉。でもこれを読んでギャルゲーについて考察していた自分は間違いなくダメ人間。
というわけで、良い本でしたが、ある程度福本作品の知識がないと読みづらいかもしれません。いや、福本作品を知らない人があんまり手には取らない本ではあるとは思いますが・・・。
名言を抜粋していたら、結構長くなったので記事を分割することにします。次はプラモの紹介です。
絢辻さんの進化はあと三回あります、と言いたいところですが・・・
2年と数ヶ月ぶりに携帯を機種変更することになりました。今までの携帯は画面の液晶がイカれかけていたので、丁度良いところでした。そして我が携帯もついにアクオス携帯とやらに。なんか画面が動いて、テレビが綺麗に見れるアレです。当然、カメラの機能も向上。3倍以上の画素数を手に入れました・・・が、いかんせんまだ使いこなせてない。
そんな使いこなせてないながらも、撮った初めての写真は・・・。

figma版 絢辻さん 第三版
<変更点>
・目を転写シールに変更。サイズで悩んだ。やはり目はいつまでも最大の課題になっている。
・実は頭部に隙間や削り跡が多々あったので、ポリパテで補修。ポリパテに苦戦。
・適当だった襟の部分を製作。
・色を重ね塗り。
以上の点を変更しました。やはり目がまだまだ改良の余地がありますねえ・・・。もしかして劣化したかという恐怖。

メロンパン・アタック(命名:自分)。構図は黒覚醒の時のCGですが。

指差しのパーツがあったので、キャラソンのジャケ風に。ジャケットの背景との合成を試したところ、違和感の塊と化したので中止したのは秘密である。

ナカヨシルートではクリスマスパーティで演説しているので。背景はSOS団部室ですが・・・。
やはり「目」である。(大事なことなので三回言いました)デカールを貼ってははがし、を繰り返した末に違和感あるようなないような・・・というレベル、角度によって変わるかな?という感じまでしか出来なかった。
しかし世のフィギュアは一部除き、そのキャラだって分かるようになってるんだから凄いよなあ、と作る度に思ったり。
そんな使いこなせてないながらも、撮った初めての写真は・・・。

figma版 絢辻さん 第三版
<変更点>
・目を転写シールに変更。サイズで悩んだ。やはり目はいつまでも最大の課題になっている。
・実は頭部に隙間や削り跡が多々あったので、ポリパテで補修。ポリパテに苦戦。
・適当だった襟の部分を製作。
・色を重ね塗り。
以上の点を変更しました。やはり目がまだまだ改良の余地がありますねえ・・・。もしかして劣化したかという恐怖。

メロンパン・アタック(命名:自分)。構図は黒覚醒の時のCGですが。

指差しのパーツがあったので、キャラソンのジャケ風に。ジャケットの背景との合成を試したところ、違和感の塊と化したので中止したのは秘密である。

ナカヨシルートではクリスマスパーティで演説しているので。背景はSOS団部室ですが・・・。
やはり「目」である。(大事なことなので三回言いました)デカールを貼ってははがし、を繰り返した末に違和感あるようなないような・・・というレベル、角度によって変わるかな?という感じまでしか出来なかった。
しかし世のフィギュアは一部除き、そのキャラだって分かるようになってるんだから凄いよなあ、と作る度に思ったり。
Happy birth day!! 絢辻さん!!
10月8日!!
本日は!!
絢辻 詞様の誕生日である!!
ちなみに現在時刻は0:30!!

お誕生日おめでとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおございまあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああす!!!!!

ささ、早くロウソクを消してください!あ、詞の名前が入ったチョコプレートはあげます。

♪Happy birth day to you〜 Happy birth day to you〜 Happy birth day dear 絢辻さん〜 Happy birth day to you〜 FOOOOOOOOOOOO!!

え、今なんか言ったの?・・・ありがとうって聞こえた気がするけど・・・痛っ!なんかすいません!!・・・ともかく今日はめでたい日です。
大雨のなか、ケーキを買い行ったときは死にそうでしたが。絢辻さんへの祝福の前にすべて報われた・・・。
本日は!!
絢辻 詞様の誕生日である!!
ちなみに現在時刻は0:30!!

お誕生日おめでとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおございまあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああす!!!!!

ささ、早くロウソクを消してください!あ、詞の名前が入ったチョコプレートはあげます。

♪Happy birth day to you〜 Happy birth day to you〜 Happy birth day dear 絢辻さん〜 Happy birth day to you〜 FOOOOOOOOOOOO!!

え、今なんか言ったの?・・・ありがとうって聞こえた気がするけど・・・痛っ!なんかすいません!!・・・ともかく今日はめでたい日です。
大雨のなか、ケーキを買い行ったときは死にそうでしたが。絢辻さんへの祝福の前にすべて報われた・・・。
Acceleration vs Stop
今回は超像可動から「ザ・ワールド」の紹介なんかを。ジョジョシリーズのなかでも発売を待っていた一品。ザ・ワールド最大の特徴といえば、やはり時間停止。同じ時間を司る者として彼に今回は登場してもらいました。

カブト「おばあちゃんが言っていた・・・ゲロ以下の臭いがプンプンする奴に会った時は全力で排除しろ・・・と。クロックアップ」
注:ライダーにはスタンドが見えています。

『世界』(ザ・ワールド)!!時よ止まれ!!
カブト「!?」

お前が世界の中心にいるというのなら・・・その世界を支配する力がこの『世界』なのだ・・・。お前がいかに超高速で動こうと、時間自体の停止の前には無力・・・つまり、この『世界』の前では無力・・・!!・・・そして時は動き出す。

カブト「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
『世界』「・・・。」
カブト(いつの間に・・・!?「殴ろうと思っていたら、こちらが殴られていた」。超スピードや催眠術とか、そんなレベルではない、もっと恐ろしいものの片鱗が・・・!!)
少しお高い商品だけあって、完成度はかなり高いです。ザ・ワールドがマンガで見せる威圧的な姿が再現されています。DIO様が来月あたり出るぐらいらしいですが、これは買うしかないか・・・!!
おまけ
朝倉ナイフを持った長門のfigmaを見てたら思いついたネタ。



元ネタ。
ナイフを投げると同時に相手の頭上に飛んで、首をねじ切る技です。凄まじい体術ですが、長門なら総合思念体からダウンロードできるでしょう。

カブト「おばあちゃんが言っていた・・・ゲロ以下の臭いがプンプンする奴に会った時は全力で排除しろ・・・と。クロックアップ」
注:ライダーにはスタンドが見えています。

『世界』(ザ・ワールド)!!時よ止まれ!!
カブト「!?」

お前が世界の中心にいるというのなら・・・その世界を支配する力がこの『世界』なのだ・・・。お前がいかに超高速で動こうと、時間自体の停止の前には無力・・・つまり、この『世界』の前では無力・・・!!・・・そして時は動き出す。

カブト「ぐわぁぁぁぁぁ!!」
『世界』「・・・。」
カブト(いつの間に・・・!?「殴ろうと思っていたら、こちらが殴られていた」。超スピードや催眠術とか、そんなレベルではない、もっと恐ろしいものの片鱗が・・・!!)
少しお高い商品だけあって、完成度はかなり高いです。ザ・ワールドがマンガで見せる威圧的な姿が再現されています。DIO様が来月あたり出るぐらいらしいですが、これは買うしかないか・・・!!
おまけ
朝倉ナイフを持った長門のfigmaを見てたら思いついたネタ。



元ネタ。
ナイフを投げると同時に相手の頭上に飛んで、首をねじ切る技です。凄まじい体術ですが、長門なら総合思念体からダウンロードできるでしょう。
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3 〜The place my loved ones should return〜
今回はこれの感想なんかを。
不思議なメールにより、ギャルゲーの設定を世界に投影した主人公・都筑武紀の物語の3巻。このシリーズはギャルゲーをプレイしたことがある人なら、ハッとさせられる場面がありますが、今回もそんなシーンが存在し、相変わらずの面白さでした。さて、1巻で「ヒロインとは」、2巻で「幼馴染」というテーマを扱っていきましたが、今回のテーマは・・・
主人公と姉・妹属性(少しハーレム)
でした。学園のヒロインでメインヒロイン枠の神楽咲は1巻で、幼馴染の秋原理恵は2巻で扱ったので、持ち回りとしてこの巻は主人公の「姉と妹という設定」の都筑春海・夏海姉妹に焦点が当てられるわけです。
最初に、2巻での理恵の記憶喪失時に咲に諭されるまで視野狭窄の陥っていた武紀。そのとき「家族」として頼ってもらえなかった春海は深く傷ついていたことが語られます。もちろん、武紀は謝罪していますが、「その時に頼られなかった」というのはこの世界に投影された存在であり、姉である春海にとっては存在自体が揺るぎかけるほどの事態だったのです。
そんな春海に周りで起こる問題の数々。
1つは金銭的な問題。
ゲームで往々にして無視されやすい問題であります。しかし武紀には春海と夏海という同居人が増えたことは事実であり、両親の遺産から一人分しか渡されていない武紀の貯金を圧迫していたのです。
春海は責任を感じ、「武紀に無断で」バイトを始めようとし、武紀が貯金の事実を知った後も武紀のバイトを禁止します。
さらに、進路の問題。
エンディングがない以上、進路を決めねばなりません。春海は天才的なテニスプレイヤーでしたが、1巻で利き腕を壊し、現在は利き腕ではない方でプレイしている状態。しかし、それでもその素質は目を見張るものがある。しかし、上記の金銭的な問題も絡んで、テニスに適した環境に進むのは現時点では難しい・・・。
そして現れた実父の存在。
今作の鍵を握る、春海と夏海を実父を名乗る人物・九条院正親。10年前に離婚したが、娘の想いを捨てきれず、春海や夏海の現状を見て引き取りを申し出た人物。資産も十分にあり、客観的に見れば、この時点で春海と夏海を一番「幸せ」に出来る人物でもある。この実父の存在自体は武紀が投影した「エターナル・イノセンス」のファンディスクに登場している。武紀はファンディスクのシナリオまでは展開していないはずだが、2巻の事件自体が勝手に展開されたシナリオが起こした事件だったので、展開していないシナリオにいる実父の存在も現実味を帯びるのだった。
そして、最大の問題。それは家族内の恋愛は世間的にダブーだということ。「家族」として頼ってもらえず。「ヒロイン」としても認識してもえない。そんな自分の存在に「姉」春海は限界を感じ、「妹」夏海は大人っぽく振舞うことで「妹」から脱却しようとしていたのだった。
二次元さえ超えられない「実姉・実妹」の壁を三次元で越えられるはずがないのである。それでも時たま「それでも、愛があれば!」とある意味力技のシナリオもありますが。そんな特殊な例を許容してくれるほど世間様はやさしくはないわけで。
「三次元ではないわー」という設定や概念は二次元には多々存在し、二次元という世界を面白くさせる重要なファクターでもあります。
例えばヤンデレ。主人公は往々にして命の危険に晒されますが、「狂気の沙汰ほど面白い」との言葉どおり、それが魅力となっています。でも現実だったら警察呼んで終了です。色恋沙汰になるなんて、まずありえません。
それを現実に召還した武紀。現実とそ齟齬は決定的です。咲や理恵だっている。それに加えて家族である春海と夏海に家族以上の愛を向けられるだろうか・・・。というわけで出てきたハーレム思想。まあ、無理な話ですが、理恵の意見によれば
ハーレムを維持するには、金銭的な倫理的な問題もあるけど、「平等な愛情」が必要。その維持が難しい。
とのこと。周りのすべての人に平等の愛を注ぐというのは難しいことかもしれません。それこそ神の愛をようなものかもしれません。ただ、神の愛というのは、どちらかというと「慈悲」な気がしますが。
そして結局、武紀は正親の下へ二人を行かせる決心をします。
正親の仕事の都合で二人はアメリカで暮らすことになろうとも。一生、会えないわけじゃない・・・。
出発の前日に皆に事実が知らされ、驚愕するなか、やはりあの人は黙っていませんでした。
そう、1巻で「ヒロインを守り抜く約束」を条件に武紀の世界改変を許した、設定者・伊藤ゆうきです。「エターナル・イノセンス」のあるキャラを自身に投影したゆうきは現実でヒロインが悲しむことがないよう、武紀を監視する役目を自ら負っていた。しかし、それは破られた。あの二人が「いたい」場所は実父の所じゃない。そこに未来があるとしても、それは許容してはいけない責任を負うことが、ヒロインを現実に呼び出した「設定者」としての責任なのです。
その責任を果たした者を主人公と呼称する。主人公は先天的ではなく後天的なものであり、始まりではなく終わりに存在するものなのである。
1巻で一回ヒロインを失っている武紀。同じ過ちは繰り返してはいけない。目が覚めた武紀はゆうきとの会話で、ある事実を知ります。
「武紀が見た実父と、ゆうきが設定されたことによりゲームの存在が消滅する前に見た実父は違う。」
春海の嘘により、今日が出発の日だと知った武紀は空港に急ぎ、なんとか追いつくことが出来ます。
家族だけど、恋人もうらやむぐらいに幸せにしてみせる!
この一言で、春海の不安も夏海の焦燥も消滅したのでした。必要なのは「覚悟、誠意とも言える愛」でした。
そこで明かされる事実。
正親は実父ではなく、彼も10年前に設定を行った者であった。それは「エターナル・イノセンス」と絵師が同じの「クラスメイト」という作品。彼はそのヒロインと結婚までしたが、「事故」で死別。春海にそのヒロインの面影を見て(絵師が一緒なので)、幸せにしたいと思った。そして武紀に「主人公の資格」があるかどうかテストしたのだった。
騙した形になったものの、自分に自覚を与えてくれた正親に武紀は感謝するとともに、ヒロインも事故にあえば普通に死んでしまうことを知る。
・・・その他の問題?正親さんが迷惑料という名目で多額の資産を残し、春海は大学へのスポーツ推薦をもらいました。しかしまあ、正親さん、本当にそのヒロインのことが好きだったんですね。設定者としての覚悟を見事に示した武紀への応援もかねていると思いますけどね。自分は死別してしまいましたが、武紀たちには「未来」があるわけですし。・・・ご都合主義も必要な時があると思いますよ。
そして今後のキーワードとなる「事故」。武紀の町で起こり、日本史上最悪を言われ、武紀を含む多くの登場人物の運命を狂わせた交通事故。その原因は・・・不明。光あれば影がある。設定次第では、どてつもない悪意になりうる世界改変。武紀という主人公がいるように、その裏の存在がいるのか。それとも、世界改変システムが起こした事故なのか。
作者によると、ここまでで中盤だそうです。話数形式のギャルゲーでいったら、ヒロイン個別の話が終了し、「ルート判定」が出るところ。武紀たちが進む「ルート」とは・・・?
![]() | ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3 (ファミ通文庫 た 8-1-3) (2009/09/30) 田尾 典丈 商品詳細を見る |
不思議なメールにより、ギャルゲーの設定を世界に投影した主人公・都筑武紀の物語の3巻。このシリーズはギャルゲーをプレイしたことがある人なら、ハッとさせられる場面がありますが、今回もそんなシーンが存在し、相変わらずの面白さでした。さて、1巻で「ヒロインとは」、2巻で「幼馴染」というテーマを扱っていきましたが、今回のテーマは・・・
主人公と姉・妹属性(少しハーレム)
でした。学園のヒロインでメインヒロイン枠の神楽咲は1巻で、幼馴染の秋原理恵は2巻で扱ったので、持ち回りとしてこの巻は主人公の「姉と妹という設定」の都筑春海・夏海姉妹に焦点が当てられるわけです。
最初に、2巻での理恵の記憶喪失時に咲に諭されるまで視野狭窄の陥っていた武紀。そのとき「家族」として頼ってもらえなかった春海は深く傷ついていたことが語られます。もちろん、武紀は謝罪していますが、「その時に頼られなかった」というのはこの世界に投影された存在であり、姉である春海にとっては存在自体が揺るぎかけるほどの事態だったのです。
そんな春海に周りで起こる問題の数々。
1つは金銭的な問題。
ゲームで往々にして無視されやすい問題であります。しかし武紀には春海と夏海という同居人が増えたことは事実であり、両親の遺産から一人分しか渡されていない武紀の貯金を圧迫していたのです。
春海は責任を感じ、「武紀に無断で」バイトを始めようとし、武紀が貯金の事実を知った後も武紀のバイトを禁止します。
さらに、進路の問題。
エンディングがない以上、進路を決めねばなりません。春海は天才的なテニスプレイヤーでしたが、1巻で利き腕を壊し、現在は利き腕ではない方でプレイしている状態。しかし、それでもその素質は目を見張るものがある。しかし、上記の金銭的な問題も絡んで、テニスに適した環境に進むのは現時点では難しい・・・。
そして現れた実父の存在。
今作の鍵を握る、春海と夏海を実父を名乗る人物・九条院正親。10年前に離婚したが、娘の想いを捨てきれず、春海や夏海の現状を見て引き取りを申し出た人物。資産も十分にあり、客観的に見れば、この時点で春海と夏海を一番「幸せ」に出来る人物でもある。この実父の存在自体は武紀が投影した「エターナル・イノセンス」のファンディスクに登場している。武紀はファンディスクのシナリオまでは展開していないはずだが、2巻の事件自体が勝手に展開されたシナリオが起こした事件だったので、展開していないシナリオにいる実父の存在も現実味を帯びるのだった。
そして、最大の問題。それは家族内の恋愛は世間的にダブーだということ。「家族」として頼ってもらえず。「ヒロイン」としても認識してもえない。そんな自分の存在に「姉」春海は限界を感じ、「妹」夏海は大人っぽく振舞うことで「妹」から脱却しようとしていたのだった。
二次元さえ超えられない「実姉・実妹」の壁を三次元で越えられるはずがないのである。それでも時たま「それでも、愛があれば!」とある意味力技のシナリオもありますが。そんな特殊な例を許容してくれるほど世間様はやさしくはないわけで。
「三次元ではないわー」という設定や概念は二次元には多々存在し、二次元という世界を面白くさせる重要なファクターでもあります。
例えばヤンデレ。主人公は往々にして命の危険に晒されますが、「狂気の沙汰ほど面白い」との言葉どおり、それが魅力となっています。でも現実だったら警察呼んで終了です。色恋沙汰になるなんて、まずありえません。
それを現実に召還した武紀。現実とそ齟齬は決定的です。咲や理恵だっている。それに加えて家族である春海と夏海に家族以上の愛を向けられるだろうか・・・。というわけで出てきたハーレム思想。まあ、無理な話ですが、理恵の意見によれば
ハーレムを維持するには、金銭的な倫理的な問題もあるけど、「平等な愛情」が必要。その維持が難しい。
とのこと。周りのすべての人に平等の愛を注ぐというのは難しいことかもしれません。それこそ神の愛をようなものかもしれません。ただ、神の愛というのは、どちらかというと「慈悲」な気がしますが。
そして結局、武紀は正親の下へ二人を行かせる決心をします。
正親の仕事の都合で二人はアメリカで暮らすことになろうとも。一生、会えないわけじゃない・・・。
出発の前日に皆に事実が知らされ、驚愕するなか、やはりあの人は黙っていませんでした。
そう、1巻で「ヒロインを守り抜く約束」を条件に武紀の世界改変を許した、設定者・伊藤ゆうきです。「エターナル・イノセンス」のあるキャラを自身に投影したゆうきは現実でヒロインが悲しむことがないよう、武紀を監視する役目を自ら負っていた。しかし、それは破られた。あの二人が「いたい」場所は実父の所じゃない。そこに未来があるとしても、それは許容してはいけない責任を負うことが、ヒロインを現実に呼び出した「設定者」としての責任なのです。
その責任を果たした者を主人公と呼称する。主人公は先天的ではなく後天的なものであり、始まりではなく終わりに存在するものなのである。
1巻で一回ヒロインを失っている武紀。同じ過ちは繰り返してはいけない。目が覚めた武紀はゆうきとの会話で、ある事実を知ります。
「武紀が見た実父と、ゆうきが設定されたことによりゲームの存在が消滅する前に見た実父は違う。」
春海の嘘により、今日が出発の日だと知った武紀は空港に急ぎ、なんとか追いつくことが出来ます。
家族だけど、恋人もうらやむぐらいに幸せにしてみせる!
この一言で、春海の不安も夏海の焦燥も消滅したのでした。必要なのは「覚悟、誠意とも言える愛」でした。
そこで明かされる事実。
正親は実父ではなく、彼も10年前に設定を行った者であった。それは「エターナル・イノセンス」と絵師が同じの「クラスメイト」という作品。彼はそのヒロインと結婚までしたが、「事故」で死別。春海にそのヒロインの面影を見て(絵師が一緒なので)、幸せにしたいと思った。そして武紀に「主人公の資格」があるかどうかテストしたのだった。
騙した形になったものの、自分に自覚を与えてくれた正親に武紀は感謝するとともに、ヒロインも事故にあえば普通に死んでしまうことを知る。
・・・その他の問題?正親さんが迷惑料という名目で多額の資産を残し、春海は大学へのスポーツ推薦をもらいました。しかしまあ、正親さん、本当にそのヒロインのことが好きだったんですね。設定者としての覚悟を見事に示した武紀への応援もかねていると思いますけどね。自分は死別してしまいましたが、武紀たちには「未来」があるわけですし。・・・ご都合主義も必要な時があると思いますよ。
そして今後のキーワードとなる「事故」。武紀の町で起こり、日本史上最悪を言われ、武紀を含む多くの登場人物の運命を狂わせた交通事故。その原因は・・・不明。光あれば影がある。設定次第では、どてつもない悪意になりうる世界改変。武紀という主人公がいるように、その裏の存在がいるのか。それとも、世界改変システムが起こした事故なのか。
作者によると、ここまでで中盤だそうです。話数形式のギャルゲーでいったら、ヒロイン個別の話が終了し、「ルート判定」が出るところ。武紀たちが進む「ルート」とは・・・?










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